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安兵衛真観完成(その2)

堀部安兵衛の生誕の地、新潟県新発田「清水園」
「伝承館」さんに掲げ
られる安さんの生涯
堀部姓時代がやっとコンプリートいたしましたーっ!


2016年12月14日討ち入りの日にお披露目!!!!

実際は80×90センチという大きさの絵ですが
BLIGHT以下、全5作品をサムネにて解説とともにご紹介BLIGHT
 

 


7.浅野家家臣・堀部弥兵衛の婿へ



講談や映画では八丁堀に住んでいた安さん。

史実では牛込に住んでいたそうです。

高田馬場での活躍が、赤穂浅野家の堀部弥兵衛の目に止まり、ぜひ婿に入ってほしいと日参され拝み倒される安兵衛の図です。

能筆だった安さんは本郷にある入れ歯やさん「かねやす」の看板のロゴを担当した。畳の上に散らかっているのは、泉岳寺にも飾られているその看板の下書き、という設定。

長屋の様子や小道具は筑波のワープステーション江戸や、日光江戸村、深川江戸資料館などで取材いたしました。

 



8.殿刃傷!即日切腹と浅野家改易



お殿様の松乃大廊下の事件には立ち会ってない安さんには回想のようなカタチで構成しております。

よほど貸衣装で直垂を調達しようとも思いましたが、あちこちのドラマを参考にして描くことにいたしました。

著作権の問題があるのでだいぶアレンジし、どの映像作品でもないカタチに落ち着かせたつもりですが、梶川与惣兵衛の顔だけは誰かに似ているようでありますtehe
 


内匠頭は乱心に見えたり、乱暴者に見えたりしないよう、ちょっと涙目で「もうっ!」という表情を心がけ、吉良上野介は若いころはなかなか美男子だったということで、鼻筋をキレイにしました。

 

 



9.殿様の仇討ち計画を密に進める




お家が改易となり、討ち入り計画を密かに進める浪士たち。
中でも安さんは最右翼の急進派です。
絵は、長江長左衛門と名を変えて道場経営をする傍ら、けっこうコネの多い安さんが学者の細井広択などと会って密書を交わしているイメージです。

そばでナタマメを無邪気にくわえようとしている子供は安兵衛の実子、安之助のイメージです。
安兵衛の子供については彼の直筆の手紙にその存在が記されておりまして謎も多いのですがリクエストにより絵に入れました。
ナタマメは討ち入りの夜に弥兵衛の奥さんがメンバーにふるまったという逸話を元にあしらっております。

さて
時代劇の道場といえば神様の掛け軸が定番でたいがいは「天照大御神」だとか「八幡大明神」を中央に、両サイドに「香取」「鹿島」の大明神の掛け軸が武道の神様ということでぶら下がっておりますが、この絵では馬庭念流の「摩利支天」になっております。
実際はこのように大きな道場ではなく、「必殺忠臣蔵」にあるようにせいぜい長屋をぶちぬいたくらいの大きさの道場ではなかったかとは、山三さんの談です。

 

 



10.赤穂四十七士 吉良邸へ討入り




尻餅をついた弥兵衛をかばい「大事ありませんか親父殿!」と安兵衛が声をかけると「ばかもの!立って相手をするまでもないから座って戦っていたのだ」」と強がる弥兵衛。映画でお馴染みのイメージを描きました。弥兵衛のモデルは武道にも長けてる講談師の若林鶴雲先生です。いろいろアドバイスを頂きました。
 
鶴雲先生には吉良邸の用人のポーズもやってもらっていまして、安兵衛以外は先生のワンマンショーとなっております。
安兵衛の髷をほどいた長い髪は撮影をやってくれたMさんのもので、剣豪の髪にしてはつややかで手入れの行き届いた感じに仕上がっておりますBLIGHT

 



11.安兵衛切腹 吉良家にも処分有



最後の絵は切腹の前に落ち着いている安兵衛のイメージです。

辞世の句をあしらっております。
左の肩に、故郷に残した松の木にちなんで、松の葉を落としました。
 
ありがとうございました〜!甲斐がございました〜!


新潟県新発田にみなさま
hatoどしどしお越しくださいますようhato


 
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忠臣蔵イラスト展

第113回赤穂義士祭!
その1週間前から盛り上がる忠臣蔵ウイーク!
このたびもりい くすおは赤穂市立図書館館長さんのご発声に寄り、
忠臣蔵ウイークの12月7日〜14日の間、個展をさせていただくことと相成りました。
ありがとうございます!
その名も…

忠臣蔵イラスト展
〜もりいくすおのおしごと披露〜


▲9月に現場を取材して、まずパソコン上でイメージを合成。


きっかけは今年5月、「四十八人目の男」という貴重な忠臣蔵映画のビデオを赤穂市図書館さんが持ってらっしゃることを突き止めたあたしが、ダイレクトに図書館にお電話して問い合わせたのをきっかけに、館長さんとやりとりさせていただくうちに個展の企画が温まっていった次第。


出し物は、これまでやったもりいの忠臣蔵にまつわる絵の展覧でございまして、3っつのブースにわかれた会場では「くすや」の役者絵を皮切りに(新作3点入り)、新潟県新発田の「安兵衛真観」、赤穂の忠臣蔵オリジナルグッズ「わたや」さんや、新橋「新正堂」さんに提供させていただいたゆるキャラや義士絵。
ムック本で展開した引き揚げルートのエッセイ漫画や国立劇場さんの「飛び出す絵本」やラインスタンプに至るまでを網羅し、奥では一般未公開のアニメ「マンガ忠臣蔵#5」の新作先行上映を含む、全作品のループ上映。


             ふたつともえ

 
準備は開催の2日前から赤穂入りしてコツコツはじめました。
お手伝いは図書館の元館長さんと現館長さんと、次期館長さん、
東京から来てもらった後輩H。
そしてなんと、忠臣蔵イラストの大先輩マエカワマサミ先生。



▲壁に貼る「走るちんべえ」を切り抜き、切り口を黒く塗る。



▲描き下ろしのA0版千恵蔵(原画はB5くらいですがase2)。
あ、でも役者絵の中で唯一の手書き塗り(を取り込んだデータ)
手前で見守る立体ちんべえ(たまい はるこ作)



▲新宿の業者さんが送ってくれたタイトル文字。



▲照明も大事。背の高いHに来てもらって良かった。


ともかく、メールでやりとりしている感じでは館長は
「(もりいが)来た日に確認して、翌日一気にやっちゃいましょう」
という感じでいらっしゃったが、ちょ〜っと心配と思い、ともかく早めに赤穂に入って到着してすぐにできることを進めた。

「一気にやろう」と言ってた日には、前日に届いてなきゃいけない展示物が出力業者からなかなか届か無いアクシデント(ありがち)などもあり、やはり不測の事態に備えて前の日に始めておいて良かった。
必ず時間にはゆとりが必要と痛感いたしました。

今回の準備に神がかりに助かったのは、図書館の斜向かいがホームセンターであること。これは百人力でした!


BLIGHTそして開催当日BLIGHT



▲エントランスで出迎える役者絵。



▲見て下さいまし。あたたかいなあ!この立看!




▲ウエルカム人形のちんべえ。




▲どうですかあ?最初のイメージ図にそっくりでしょう?


いろいろ反省点がございましたが、
一番の大きい反省点は、
東京の狭苦しいスケールで考えるな!
で、あります。

広い会場では、すべての掲示物がワン・サイズ小さかった。



▲…これ、2番めのブースなんですが…
なんとなくスケール感、おわかりになりますよね…
なんとなくこう、広いかな〜…ase2
正面に見えてるのは安兵衛真観ですが…
80×90の絵をA3で出しちゃったんだよな。

まあ、でも展覧会の絵なんてこういうゆとりですよねえ!



▲近くで見れば見応えじゅうぶんなんですから。



あとはね、アニメ「まんが超忠臣蔵」が
図書館に訪れたお子さんの親御さんの琴線に触れないといいなと思う次第。
「はしたないっ」とかっつってね。




11日には講演もあるのですが、
その時のことはまた加筆いたします。


地元の方、近郊の方、
ぜひお越しくださいませ!!!!!


                                           ふたつともえ


やがて開催から4日が過ぎ…
それまでにちんべえのヒゲが曲がり、
A0の千恵蔵が落っこちました。
両方共人災でござる。(*´∀`*)
上からぶら下げた絵はエアコンでふらつかぬよう絵の下方にオモリをつなげていましたが、これがために人がテグスに気づかずからだにひっかけてしまい、天井に吊ったテグスとオモリにつながったテグスの綱引きに上が敗れて落っこちたそうで、オモリを撤去しました。
(オモリを外してもエアコンの影響はなかったのでした)
さて
11日の日曜日は講演「わたしが描いた忠臣蔵」を一席ぶちました。
その前日、前々日と間がよくテレビの歴史バラエティでやっていたのを引き合いに出し、大衆の考える忠臣蔵の魅力と私が「こうすれば受けるのに」という解釈とを混ぜたお話し。

 


 
おかげさまで日曜日ということもあってか、身内も何人かいたものの、小学生からお年寄りまで(中にはすごくメモってくださってた方も)50人の席はほぼ埋まり、「おもしろかった」と言っていただけました。
話しながらときどき映画や講談の抜粋をするんですが、終わったあとご列席の方から
「ああいうお芝居みたいのをもっと長く演ってほしい」
とリクエストを頂きまして、そりゃいいアイデアだなと膝を打ちました。
あたしゃ聞いたふうなことをしゃべるより、ひとり芝居みたいなことをしてるほうが気が楽!

 
終了後、あらためて展覧会場に参りますと
アニメブースで皆さん笑ってくださってて、
ああ嬉しやと皆さんの背後から手を合わせました
(?したっけかな)。

 


 
14日の義士祭に撤去となりますが、あいにく当日は授業で出られず、あとをよくお願いして後ろ髪を引かれる思いで赤穂を後にいたしました。
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